当院における改善活動について

春陽会中央病院では職員一人一人の笑顔や患者様の笑顔をつくるために、平成 28 年より改善推進委員会を設置し、改善活動を起点とした取組みを開始しました。
改善活動の具体的な活動内容は、職員からの気づきや提案を「改善報告書」として報告してもらい、失敗してもいいからやってみよう!をモットーに、職員の働き方や患者様への医療の質を皆でよりよくしていこうとするものです。職員 6~7 名の改善チームを作り、チームの皆で改善報告書を報告します。 医療の質向上や患者様への愛ある医療サービス、当院の理念の実現には、まずは職員の幸福やモチベーションの向上も必要です。当院では改善活動により、職員が働きやすく、風通しの良い職場風土を目指し、それにより医療サービスの質の向上へとつながるように改善活動を展開しています。

【改善報告書例】

改善報告書を作成することで、自ら考え行動する自主性のある人間力育成にもつながります。
毎月改善推進委員会にて内容の審査があり、「効果賞」「みんなで頑張ったで賞」「アイデア賞」「院⾧いちおし」別に優れた報告書は掲示板に掲示され、職員間に共有されます。

【改善報告書の報告手順】

各部署の改善推進委員がサポートし、皆の気づきや提案を形にしていきます。

①気付き
②検討
③報告
④承認
⑤準備
⑥実行
⑦提出
⑧支給

【これまでの活動】

2016年9月改善推進委員会発足
2017年10月第1回改善大会開催
2017年12月表彰式
2018年10月第 2 回改善大会開催
2018年12月表彰式
2019年QC サークル活動導入
2019年10月第3回改善大会開催
2019年12月表彰式
2020年 4月QCサークル活動研修スタート
2020年10月第4回改善大会開催
2020年12月表彰式
2021年10月第5回改善大会開催(感染対策の為委員会のみで開催)
2023年4月オンラインによる第6回改善大会開催

【カイゼン大会】

一年に一回春陽会カイゼン大会を実施し、職員により選ばれた改善報告書や多くの改善報告書をだしてくれた改善チームへの表彰や褒賞を行っています。
一年を通し職員から報告された改善報告書の中から各部署代表をまずは選出し、各部署の代表はカイゼン大会にて発表を行います。
発表を行うことで、お互いの改善の視点や工夫を研鑽する機会にもつながっています。

【QC サークル活動】

2019 年より職員からの要望により QC サークル活動の展開を行いました。
QC サークル活動では、改善活動とは異なり個人では解決しにくい改善に取り組みます。 そのため、関連者との協力関係が必要となるためチームワークを育む機会となります。この活動を通すことで、チームワークを学習し明るい職場へと風土を作っていけることが、QCサークル活動の意義の一つとなります。
また、問題解決や課題達成のプロセス、QC 的ものの考え方を学習し、体系的に問題解決能力を身につけることができ、職場の働き方や医療の質の向上に向けた実行力が養われ、結果自分たちの望む職場つくりや患者サービスへの実現へとつながります。

QC サークル活動の目的

  1. 人材育成:問題解決・課題達成能力修得 「問題解決・課題達成スキル」
  2. 明るい職場つくり:「チームワーク」
  3. 企業の体質改善・発展

【実績】

当院では約 30 の改善チームが設置されており、毎年 300~500 件の改善報告書が報告されています。

改善報告書 年間件数

表彰された報告書事例

チーム名部署改善テーマ
BIRD中央材料室一人でできるもん
かめレオン栄養室鍋置台の配置変更
チーム K4一般病棟点滴準備室をつくる
いっちゃんグループホーム利用者の居室のドア
ミキティ医事課職員の診察の流れをよくするために
リハビリ室歩行訓練の目安になるように
施設⾧室の向こう側総務課診材消耗品経費削減
ジュゴン Dグループホームみなさ~ん、気を付けて!
マッスルセッティングリハビリ室待ち時間の有効活用
SYK外来皮膚科の足台

【CS チーム活動報告】

  1. 活動概要
    質の高い医療サービス提供を図る為、患者様・利用者様のご意見をもとに法人内にてアンケートを実施し中長期的に問題把握を行い、管理部や各セクションへその情報を報告・発信し対策を講じる為の足掛かりとする。
  2. 活動経過
    2017年7月第 1 回 CS 調査チーム会議
    ① リーダー/サブリーダー決定 ②目的、目標設定検討 ③他事業所のベンチマーキング
    2017年8-9月CS アンケート内容の検討
    2018年2月第 1 回 CS アンケート実施(接遇をテーマに設問作成)
    2019年1月第 2 回 CS アンケート実施(設問は前年度同様+PX アンケートの 2 系統)
    2019年4月アンケートデータをもとに各部署にて朝の挨拶運動開始
    2020年1月第 3 回 CS アンケート実施(新たな 25 の設問にて実施)
    2023年1月第 4 回 CS アンケート実施(法人全体の満足度 96.9%)

    ・アンケートにおける課題と問題点
    法人全体をカバーする設問内容では、問題の抽出効果が不十分であり、改善するべき優先度が不明瞭となる。ターゲットを絞った設問作成と運営方法が求められる。
  3. 2023年度の取り組み
    2023年4月~リーダー/サブリーダー決定とメンバー再編、CS アンケート内容検討
    2023年10月CS 委員会活動内容の再検討(サービス向上委員会との併合等)
    2023年12月~第 5 回 CS アンケート実施(前年度同様の設問)

    ※現在アンケート実績は集計・分析し報告書作成中
  4. アンケート実績
    各年度のアンケート結果を下記参照(PDF)
  5. 結論・まとめ
    法人全体での患者満足度は約 95%以上の結果であったが、コミュニケーションや対応等における不満回答も一定数認めている。各セクションに特化した設問や第三者の評価等を実施する事で現実的な改善がより効果的に実行できると考える。そのための活動を支える委員会とする必要がある。

【サービス向上委員会活動】

【趣旨】
患者様、ご家族様の率直なご意見を伺い、患者様が安心、納得のいく治療が受けられるようにサービスの向上に努めていきたいと思い、タイムリーにご意見に関して対応しています。

【活動内容】
  • 患者様、ご家族様の率直なご意見が伺えるようにご意見箱を設置しています。
    (外来待合室、リハビリ室、病棟各階、総務課前に設置)
  • 毎週、担当者が退院時アンケートを回収し入力を行い、月末に各部署へ配布し情報共有しています。
  • 毎月1回委員会を実施し、ご意見についての分析、対策を話し合い改善を行っています。
  • クレームに対しては当該部署へ報告、改善依頼しています。
  • 職員間でいいね報告書を提出しあい、職員間同士でのモチベーションアップにつなげています。
患者様のご要望にお応えしました。
【今後】
患者様、ご家族様に「この病院に来て良かった」と思ってもらえるように、よりよいサービスの向上に向けて、職員間の情報共有の徹底、ご意見についての素早い対応を目指していきたいと思います。
【集計結果】