低侵襲手術とは?

従来の手術方法と比較し傷が小さく負担が少ない手術方法です。
傷が小さく筋肉の切開も必要最小限で回復が早く社会復帰が早くなります。
脊椎の手術では大きく分けて除圧術と固定術があります。
椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症の一部では除圧術が適応になります。
当法人ではこの除圧術を内視鏡で行っています。

当法人でおこなっている内視鏡手術は3つです。

FESS
(Fullendoscopic spine surgery)
完全内視鏡下脊椎手術

8mmの内視鏡を用いて行う最も傷が小さな内視鏡手術です。カメラから手術部に水を還流 させて手術を行うことで良好な視野が得られ確実な止血ができます。主な適応疾患は腰椎 椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、頚椎症性神経根症などです。

MED,MEL
(Micro endoscopic discectomy,Micro endoscopic luminectomy)
内視鏡下椎間板切除術、内視鏡下椎弓形成術

16mm程度切開で行う内視鏡手術です。当院では20年以上前より行っており豊富な実績が あります。主な適応疾患は腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、頸胸椎狭窄症などです。

BESS,UBE
(Biportal endoscopic spine surgey,Unilateral biportal endoscopic surgery)
片側侵入双穴内視鏡

最新の内視鏡手術で5から8mm程度を2か所切開し行う手術です。一方の傷からカ メラをいれFESSのように水を還流させ片方の傷から手術器具をいれて手術を行います。近 年アジアを中心にアメリカなど広く行われるようになっています。適応疾患は腰椎椎間板 ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などです。 患者様の中には椎間板が潰れ骨が変形し神経が圧迫されている場合があります。その場合 は背骨にスクリューを挿入する固定術が適応になることがあります。

低侵襲脊椎固定手術の紹介

当法人ではこれらの内視鏡手術を固定術にも応用し、固定術も低侵襲となるように取り組んでいます。

LLIF
(Lateral Lumbar Interbody Fusion)
腰椎前外側椎体間固定術

関節が変形している場合 は固定術が適応になる場合があります。従来は背中から10から15㎝程度の切開し背骨をだ し神経の束(脊髄)をよけて手術をする方法でしたがLLIFはおなかの横を3から5㎝程度切 開し背骨の横から手術することで背中をきらず筋肉を傷つけずに手術することが可能です 。背中の筋肉を傷つけないので痛みを抑えることができます。また出血も少なくすること ができます。

MIS-TLIF
(Minimum Invasive Surgery Transforaminal Lumbar Interbody Fusion)
低侵襲後側方追 完固定術

従来の手術の場合10から15㎝程度切開して手術を行っていましたがスクリューをレントゲンを見ながら挿入することで切開を小さくし筋肉の損傷を最小限にすることができます。

そのほかの低侵襲治療の紹介

TSCP
(Trans-Sacral Canal Plasty)
硬膜外腔癒着剥離術

背中を切開する手術と違い局所麻酔 でお尻の近くにある仙骨孔からカテーテルを通し神経の癒着をはがすことによって腰痛や 下肢痛を軽減させます。局所麻酔ですので体の負担がかるく高齢で手術が受けられない方 や痛みが長く継続している方におこなっています。適応疾患は腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などです。